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■雇用保険
ハローワークでは雇用保険事務も取り扱っている。雇用保険の受給を行うにあたっては雇用保険法の規定によりハローワークへの求職申し込みが義務付けられ、受給中の期間においてはハローワークが行うところの職業指導を受けるものとされる。
・「職業指導」と言っても、特定の求人への応募を強制されたり、ハローワークが行う職業セミナーに出席する事を義務づけられる事はないが、自己の希望する労働条件を申告する事が求められ、職業相談を受ける事を勧奨されたり職業セミナーの案内文書が郵送される事がある。
・雇用保険は、労働能力を有する者に対して行われる給付である。労働能力を有するものが、積極的に職業に就こうとする事なくだらだらと雇用保険金を受給し続ける事は社会的に好ましい姿とは言えない。そのような意味から、積極的に雇用保険金(基本手当)を受けてもらうという意味での「受給者サービス向上」が取り沙汰される事はない。むしろ、「雇用保険金(基本手当)を受けさせる事なく雇用保険受給者の早期再就職をいかに図るか」がハローワークに課された行政目標とされている。ただ、現実問題として、退職すれば無条件に雇用保険金がもらえると誤解している来所者が少なからず存在する。
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■ハローワーク地方委譲に関する議論
ハローワーク民営化・民間委託化の他に近年ではハローワークの地方自治体への委譲に関する議論が地方分権改革推進委員会や全国知事会などで盛んに行われている。
2008年12月8日の地方分権改革推進委員会による第二次勧告が出され、その中でハローワークについては、当面労働局の下部機関として存在しつつも、無料職業紹介事業の地方委譲を図り、将来的には人員・組織を削減し地方に委譲する事が勧告されているが、雇用保険制度との不可分性を認め国による職業安定機関の運営を認めつつも、組織の大幅な縮小を求める記述があるなどその一貫性が疑問視されるところもある。
地方分権改革推進委員会による第二次勧告に対し、自由民主党の雇用・生活調査会は2008年12月12日に行われた会合で、第二次勧告は雇用問題に関する国の責任放棄であり、ILO条約にも明白に違反するとし、組織・人員の拡充など体制の抜本的に強化すべきだとの意見でまとまり、第二次勧告への反対を決議するなど、地方分権改革を推進する立場の政府与党内からも批判が噴出しており今後の動向が注目される。
<地方委譲推進派の意見>
地方委譲推進派は主にハローワーク業務委譲に伴う財源委譲を期待する県知事や、道州制を推進する学者、経済団体をはじめとした財界、もともとハローワークの民営化を主張していた日本経済新聞を筆頭とする地方分権という改革イメージを好むマスコミが存在し、いわゆる新自由主義を主張する勢力が多い。
・職業紹介は地方自治体でも行っているところがあり、国と地方で「二重行政」を行っている事であり非効率ではないか。
・地方自治体に委譲することにより、各地方に応じた就労支援、雇用対策ができ地域活性化が図れるのではないか。
・国の機能は国防・外交・通貨政策に限定すべきであり、失業対策を含めた社会福祉事業は地方の実情を一番良く知る地方が自立して行うべきである。
・日本ではすでにナショナル・ミニマムが達成されている以上、行政サービスが手薄な地域は無く国の出先機関を全国に展開するのは非効率であり、無駄である。
・米国では日本のハローワークに該当する公共職業安定機関は州単位で組織されている。
<地方委譲反対派の意見>
地方委譲反対派は連合をはじめとする労働組合や、ハローワークを所管している厚生労働省が該当する。また、本来、地方分権改革推進の立場を取っている自由民主党の一部議員や、経済団体の役員、学者などの中にもハローワークの地方委譲に関しては反対の立場に立つものも多くいる。
・「国が公務員により運営される全国規模の職業安定機関を組織しなければならない」といったILO条約の要請があり、地方委譲は条約違反ともなりかねない。
・現在も財政上の理由によりハローワークの統廃合、大幅な人員削減が進んでおり、仮に財源・人員とセットで移譲されたとしても財政力の弱い自治体ではさらに統廃合、人員の削減が進み、地方によっては失業者の勤労権が脅かされかねない。
・英会話学校のNOVAの倒産のような全国規模の会社が倒産したときに、地方がばらばらに対応していたのでは迅速で効果的な雇用対策をとれない。
・地方自治体の行っている職業紹介はあくまで「地域振興」が主たる目的であり、国で行っている職業紹介は憲法上国民に保障された「勤労権の保障」が目的で行われている。したがって地方分権改革推進委員会や全国知事会が指摘する「二重行政」にはあたらない。また、現在の労働力の移動は都道府県単位、地方単位で完結するようなものではなく、都道府県・地方をまたいで移動が行われており、全国的なネットワークを構築して行う方が効率的である。
・雇用保険が地方ごとで運営された場合、一部の地域を除いて雇用保険料の料率引き上げが行われるのは必至であり、労使双方の負担が増えてしまう。また、仮に職業紹介業務だけを分離し地方に委譲したとした場合でも、職業紹介と失業保険を分離して失敗した英・仏のように失業給付費の濫給が起こり雇用保険財政が悪化して結局労使双方の負担が増えてしまう恐れがある。
・地方分権が進んだ場合、大企業が地方政府に撤退をちらつかせて大企業にとって有利な政策を実行させる恐れがあるなどの危惧がある中で、雇用対策の一環である各種雇用指導が大企業に対し着実に行われるか疑問であり、行われない場合高齢者や障害者などの社会的弱者に被害が及ぶ恐れがある。
・米国の例は連邦制や国土の広さなど含め極めて稀な例であり、連邦制を採用しているドイツでも公共職業安定組織は国によって運営されており、他の先進諸国でも同様である。
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■職員の身分
ハローワーク(ハローワーク)は厚生労働省の各都道府県労働局の管内に複数設置される出先機関である。職員は国家公務員であり、官職としては「厚生労働事務官」である。職員は「国家公務員II種、III種試験」(基本的には行政職)合格者の中から採用される。近年の職業相談窓口では、離転職の困難さなどにより精神的なストレスを多く抱えた求職者も多くなり、中核的ハローワークには臨床心理士を非常勤で配置することや、先述の「常勤職員」に加えて、現に企業等で人事・労務経験のある定年等退職者などを非常勤職員として採用し、職業相談員として配置して企業側が考える点について指導するなど、雇用のミスマッチが少しでも緩和されるよう配慮されている。
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■職業訓練
ハローワークでは職業訓練の斡旋も行っている(「公共職業訓練」と言う)。ハローワークが専門学校、都道府県立の職業能力開発校、障害者職業能力開発校などに職業訓練の実施を委託し、先述の訓練施設において一定の職業能力を身につけてもらった上で就職を促進しようとするものである。受講料は無料(国が負担)、ただし、教科書代などの実費は受講生が負担すべきものとされる。雇用保険受給中の者(離職時において65歳以上の者や、「特例」受給資格者を除く)がハローワークの「受講指示」を受けて職業訓練を受講する場合、受給日数の延長や交通費(通所手当)、日当(受講手当)の支給がなされる。職業訓練の期間は、職種などによって異なるが、数日から最高2年である。職業訓練は、あくまで職業に就くための訓練であるがゆえ、重度の障害などの理由により、おおよそいかなる職業にも就き得ない者に対しては職業訓練の受講斡旋はなされない。したがって、職業訓練を受けるための要件として、「介助者の手を借りることなく身の回りのことを行うことができ、かつ、自力通学が可能な者。」という要件をクリアしている事が必要である(障害者訓練についてこういった事がしばしば問題となる)。
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■職業紹介の許認可とその変遷
ハローワークは、民営職業紹介事業所(有料・無料)及び労働者派遣事業の許可又は認可及び管理・監督を行う官庁でもあったが、現在は各都道府県労働局(ハローワークの上位機関)に専門部門を配置し、その都道府県内の事業所等に関する事業について一括して取り扱うこととなっている。
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■雇用機会均等関連法規とハローワーク
1999年に男女雇用機会均等法が完全施行された時から、新たな問題も浮上してきた。不況のため何か仕事をしなければと、男性向きの求人に女性が応募する事や女性向きの求人に男性が応募する事も珍しくなくなったが、2007年現在、まだあまり企業人事担当者には受け入れられていない(依然として男子は営業か技術、女子はごくわずかな事務や販売、介護や看護、サービスに限定される場合が多い。)。
なお、神社の巫女の求人や、女性刑務官(女性受刑者の身体検査の場合がある)の求人など、宗旨などの伝統的要請や、性に関わる社会通念上の要請から特別な場合において、求人を申し込んだ安定所の承認つきで『男女雇用機会均等法適用除外求人』という片方の性だけ応募する事が出来る求人もある(この場合、求人票の備考欄に『均等法適用除外』の印をつける事を要する。)。適用除外の印無き求人は、一律例外無く、男性も女性も応募出来る事になっているのだが、中には、ハローワークから応募のコンタクトが電話等で取れた時点で、明らかに違法であるのに事業所が応募を断るケースも珍しくない。
なお、2004年には高年齢者雇用安定法が施行されているが、やはりコンタクトが取れた時点で断るケースが目立つ。
また、例えば「年齢不問・連絡不要・事前郵送」で紹介状と履歴書を郵送したものの、性別や年齢が対象外だった事を理由に不採用にして、改めて新聞広告で事実上応募者を制限した求人を掲載するケースも増えているなど、事実上法律が有名無実化している状態にある。
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■求人サービスの詳細の例
ハローワークの扱う求人は、正社員求人、パート求人(フルタイムパート、学生長期アルバイトを含む)、臨時雇用求人(一日2,3時間程度から8時間労働、学生短期アルバイトを含む)まで全ての雇用形態を網羅している。全ての求人に番号を下記のように設けている。
求人番号
○○○○○−●●●●●●●●
最初の『○』の5桁が求人を受理した安定所の通し番号であり、『−』以降の『●』の番号が求人個別識別番号である。(『●』の番号の最後の下二桁は、古いもので『41』、新しいもので『51』となっている。2007年から『71』となる。)この求人番号により、大体の就業場所を推測できる。ただし例外として、その事業所の規模や本店(本社)所在地の事情で、東北地方の安定所で受理した求人内容が、中部地方での勤務を指定する場合もある。あるいは、東京に本店(本社)のある非常に大きな企業が、その企業の大量の全国の求人を、東京の本店所在地の所轄安定所(代表例・飯田橋:千代田区や中央区、文京区といった、日本を代表する超大手企業を含む多数の企業の本社が集中する地域を管轄している。他には新宿(新宿区・中野区・杉並区)や池袋(豊島区・板橋区・練馬区)、品川(港区・品川区)あたり)に一括提出する事もありうる。
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■「ハローワーク」と経済財政諮問会議等との関連について
・現在(2006年現在)、ハローワーク関連分野では社会保険庁関連業務などと並び、市場化テストが行われている。
・ハローワークは民営化すべき国の機関の第一候補と、行政改革・民間開放推進会議では八代尚宏委員などを中心に議論を進めようと見受けられる。ハローワークの「株式会社化」、「独立行政法人化」、「公設民営化」(ハローワークは国の機関であるが、実際の運営は民間企業(団体)に委託するということ)、ハローワーク職員が「公務員」である必要があるのかなど種々経済財政諮問会議等で議論(八代氏が安倍内閣では経済財政諮問会議の委員に移ったため、議論場所も移動)され、最終的には私的諮問機関で厚生労働省と外務省を蚊帳の外にし議論を行ったが、議論の内容は棚上げになりお蔵入りし未公表となった。お蔵入りとなった理由は不明。なお、八代委員の主張は「先進国ではみな職業紹介機能は民間が行っている」という主張をしているが、先進国では現在オーストラリアが限定的に行っているだけであり、八代委員の主張は事実誤認か、事実に反する主張を意図的に行なっているという批判がある。
・ハローワークは非効率であり、民間企業にした方がより効率的に運営され、利用者の利便性が向上するという論調による報道が、一部新聞紙を中心になされている。しかし、「ハローワーク民営化」を強く主張しているのは、「労働ビックバン」などを提唱している財界人や政府要人に近いいわゆる御用学者などが多い。
・都市部では無料情報誌や民間職業紹介機関を通じて就職する者が多いので、国が行うところの就職斡旋は需要がないのではといった論調もある。しかしながら地方に目を向けると転職支援会社や求人誌などの民間企業は採算性から扱わない、あるいは手薄な地域も多くあり、当然これらの地域にも多くの労働者・失業者や学生が存在している。公設民営を先進的に実施しているオーストラリアの例でも民間事業者が撤退して、職業選択の自由が脅かされる地域・国民がでる事態が発生しているなど、多くの国民にとって国の関与するサービスは最低限何処までが必要であるかの議論が必要であるが、現時点においては積極的な議論はなされていない。また、過去に例を見ない近年の高失業率の状況において、ハローワークの窓口を担当している職員(公務員)に加えて、補助的業務を中心に従前から配置されていた非常勤職員たる職業相談員を緊急避難的に増員したことについて、実質的には上述の「公設民営化」されているに近い状況ではないかと、首相の諮問機関である規制改革・民間開放推進会議等は主張しているが、この点について財政当局等は失業率低下に伴い、その削減を実施している。
・仮に、ハローワークが廃止・民営化されれば、「民間職業紹介機関を指導、監督することにより間接的な形で雇用対策を行うとしても、国民個々人の就業機会の確保という問題については国は関知しない」ということとなる(即ち、「仕事がない」と訴える者がいれば、「就職情報誌を見なさい」とか「派遣会社に登録しなさい」というアドバイスが為されるのみということである)。国が直接個々人の就職の面倒まで見なければならないか否かについては議論の余地があるが、「勤労の権利」を規定した憲法上の要請や、「国が無料の職業紹介をしなければならない」というILO条約遵守の問題、及び、国の許可を受け営業をしている民間職業紹介会社を利用して就職する者は「高度な職業スキル」を持っている者が中心であり、いわゆるブルーワーカーや障害者などの社会的弱者に対する民間サービスが手薄である現状(この層への紹介行為は補助金などの公的な多額の支援なしでは概して民間職業紹介会社は利益を生みにくい)があり、また、近年多数の企業で発覚した特に大企業と請負・派遣会社による偽装請負・違法派遣の問題等を考えると、民間企業の場合は公正・公平性、求職者の安全性の確保より利益の向上が最優先とされる為、法律違反の企業を監視あるいは指導する機関が減少すれば多くの労働問題の発生が容易に予想される(ハローワークは基準署・労働局と異なり強制的権限は存在しないが、紹介・求人・保険業務を通じて各種法律・制度に抵触する企業を発見した場合、行政指導を通じて改善を促す機関でもある)。そのため国の職業安定・紹介機関であるハローワークを完全に廃止・民営化することについては、抱える問題が多々ある。「構造計算書偽装事件」「JR福知山線脱線事故」などに代表されるような、民営化や民間委託で生じたコスト削減効果・利便性の向上を上回る、社会的問題・惨劇を引き起こしえないか、慎重な議論が必要である。また、雇用保険支給業務も、当然ながらコスト重視になった場合は支給の不払いが予想され、雇用のセーフティネットとしての機能が民間事業として発揮できるか、つねに議論の的になっている。
・2007年7月24日、柳澤伯夫厚生労働大臣は閣議後の記者会見で関連法の成立後、まず東京都内の渋谷・墨田区内のハローワークで試験的に民間職業紹介会社の窓口を設置し、官による窓口と併置することを決定、2008年からの開始を目指すことを明らかにし、結果次第ではさらに対象となるハローワークを拡大するとしている。ハローワーク本体の市場化テストは八代尚宏教授など政府に近い学者が政府の各種委員会で強硬に主張していたことであるが、しかしながらこの実施形態は、当初彼らが想定してきたモデルとはだいぶ異なるものである。先に他のハローワークで実施された民間企業を含めたテストでは質、コストの面でハローワークが優位に立ったというデータが出ている。また以前足立区で行われたリクルートとハローワークの官民共同窓口試行事業においても、リクルートが意図的に就職困難者をハローワークに誘導するといったアンフェアな手法を用いていたにも関わらず、官の方が就職率が大幅に上であったという結果が出ており、更なるテストはかえって税金のムダなのではないか、と言う意見などが一部識者の間からは出ている。
・2006年市場化テスト評価委員会(座長=佐藤博樹・東京大学社会科学研究所教授。前述の八代尚宏教授も評価委員会のメンバーである)は2007年11月26日、2006年度に市場化テストモデル事業として実施した求人開拓事業の実績評価を行い、民間実施地域では、開拓求人件数、開拓求人数、充足数のすべてにおいて、国の比較対象地域の結果を大きく下回った。民間実施地域では、それぞれ同地域における平成17年度の国実施時の実績を下回り、開拓求人数1人当たり、充足数1人あたりのコストは国の比較対象地域よりもはるかに高くなっている、と結論づけている。
・「東洋経済」によれば、現場の民間職業紹介事業者は、もっとも収益になる人材の確保を行わない限り収益はあがらず、民間議員の発言は現場実態を知らないという批判が企業トップからもなされており、「ハローワークが行うセーフティーネットは国として保障すべきで、官以外ありえない。民間職業紹介事業のビジネスモデルの理解が足らないのでは」「落札価格の叩きあいになるようなスキームは本末転倒」などと冷めた意見が大手企業における主流であり、今後の動向が注目される。ちなみに2004年時の三和総合研究所の推計によれば職安におけるコストは就職1件当たり約6万円、都市部は約7〜11万円であり、この時期実施された長期失業者就職支援の一部民間委託による成功報酬は60万円だった。
・渡辺喜美らを中心に、「キッザニアのように民営化すれば黒字を上げられる施設になる」という議論がある。この論はキッザニアのようにハローワーク利用者から何らかの手数料(入館料、相談料、紹介料など)の徴収を意図するものとしても注目されるが、手数料を徴収した場合「国が無料の職業安定機関を運営しなければならない」というILO条約の違反となるため渡辺喜美等の発言は国の要職にあるものが条約の問題を指摘することなく、ハローワーク民営化を唱えることには問題がある。
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■社会的弱者雇用に対する助成
ハローワークでは、いわゆる「就職困難者等」を雇用した事業主など、国の雇用対策上必要とする施策を推進するため、助成金(賃金相当部分の一部補助など)の支給を行っている。また対象が必ずしも社会的弱者とはいえないが、近年では社会的経験に乏しい若者などを正社員化を前提に試験的に雇用した企業に支払われる「トライアル雇用助成金」を設け、利用拡大に力を入れている。
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■概説
求職者には就職(転職)についての相談・指導、適性や希望にあった職場への職業紹介、雇用保険の受給手続きを、雇用主には雇用に関する国の助成金・補助金の申請窓口業務や、求人の受理などのサービスを提供する。ハローワークは、取締、規制は業務としていない。
高等学校や中学校は、所轄のハローワークに届け出ることによりハローワークの業務を分担する(または、無料職業紹介事業を行う)ことができるものとされる(職業安定法第27条、33条2項)。
ただし、高等学校等が扱う求人はハローワークが受理したものしか取り扱うことが出来ず、かつ、職業紹介事業を行うに際してハローワークに対し協力・報告等をおこなわなければならない。中学校については、ハローワークが直接、求人の受理、職業相談、職業紹介を行い(すなわち、中学校が求人を受理し、又は、紹介状を発行する事はない)、中学校はハローワークが行う職業紹介業務に協力することとなっている。
大学等の高等教育機関については、所轄のハローワークに届け出ることにより無料職業紹介事業を行うことができる(職業安定法第33条2項)。
職業安定法により、民間・国を問わず、求職者から手数料・紹介料を徴収することは禁じられている(一部例外規定あり)。民間有料職業紹介事業者は、求人者からは受付手数料と紹介料を徴収し、これを主な収入源としている。
従来は、「職安」あるいは「安定所」という略称が広く使われていたが、1990年頃からは、一般公募で選定された「ハローワーク」という呼称が主に用いられるようになっている。
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■求人者の詳細について
・ハローワークの求人票には様々な情報が集約されている。
・求人票中央上の欄は就業場所が記載される。仮に派遣労働者や請負労働者を募集する求人の場合、事業所欄は派遣元の企業(事業所)とその所在地が記載され、就業場所に派遣先の事業所と所在地が記載される。
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■開庁時間・業務に関して
・ハローワークの開庁時間は、原則8時30分から17時15分まで、土曜、日曜、祝日、年末年始は業務を行っていないが、原則として人口20万人以上の都市に立地するハローワークは平日8時30分から19時まで、土曜日は10時から17時まで業務を行っている(ただし、パートバンクなどの施設を除く。また、たとえ人口20万人以上の都市に立地されていなくても、そのハローワークが管轄する市町村の中に人口20万人以上の都市が含まれていれば、平日8時30分から19時まで、土曜日は10時から17時まで業務を行なう場合がある。)。ただし、平日17時15分以降の時間帯や土曜日は職業紹介事務のみの取り扱いであり、雇用保険事務の取り扱いは行っていないので注意を要する。
・職業紹介・相談業務については、自己の住所(居住地)を管轄するハローワークでなくとも利用する事が可能である。ただし、雇用保険業務、求人申込み、職業訓練の斡旋、各種助成金については、自己の住所(居住地)・事業所の所在地を管轄するハローワークで申請する必要がある。なお、人事権が独立している現場の場合、求人の受理(学卒求人除く)は適用事業所所在地でなく、現場管轄でも可能な場合がある。
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■ハローワーク定員管理の現状
ハローワークの定員は、国の機関であるため当然査定官庁(=総務省)により、定員が管理されている。いままで「5年間で5%以上の純減」方針により、ハローワークに対し大幅なマイナス査定を行うことにより定員削減が行われてきたが、現状の日本経済は08年10月〜12月のGDP伸び率(年率換算)がマイナス12.7%になるなど、未曾有の経済危機により企業の受注が減少、解雇、雇い止め等の離職が発生。大量の求職者が押しかけている。また、政府の矢継ぎ早の緊急雇用対策により各種企業向けの助成措置が急遽図られたため、製造業を中心とした企業等による雇用調整助成金などの助成金の相談がハローワークに殺到、求職者、企業ともに待ち時間が激増している。その中で09年度の定員査定は、内閣府(プラス191人)、総務省(プラス243人)、外務省(プラス100人)、財務省(プラス99人)など増員を享受する省庁がある一方、ハローワーク等の地方労働行政職員の定員は今年度比マイナス306人と、昨年、一昨年に引き続き大量の削減がなされる予定(資料出所 総務省 http://www.soumu.go.jp/s-news/2008/081222_7.html)。相次ぐ緊急雇用対策は、査定において全く考慮されていない。麻生首相は、派遣切り相談でハローワークの相談窓口に臨んで雇用政策を重点にしているかと思えば、「地方出先機関は地方に委譲し定員を減らす」と地方委譲で縮小する方向と国会答弁を行っていたりしている。
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■縮小する雇用政策
前項の記述でも触れたが、ハローワークは定員が削減(5年計画で全定員の6%弱)されており年々縮小傾向である。査定官庁の理解が得られず定員が確保できないため、統合・閉鎖、あるいは出張所へ格下げされるハローワークも現に存在する。また、鳥取県では統合・閉鎖されたハローワークの代替として県が運営主体となる「地域職業相談室」(鳥取県ふるさとハローワーク、雇用保険の受給手続き・雇用に関する国の助成金・補助金の申請窓口業務は取り扱わない)を設置し、国(厚生労働省)および地元自治体も運営に協力を行っている[平成20年4月1日に八頭・境港市地域職業相談室が開設されます(鳥取労働局HP)]。一方、規制緩和による派遣会社の事実上の優遇政策等により民間(派遣会社と民間紹介事業者は兼営だったり関連企業である場合が多い)の規模が拡大したが、昨今の「派遣切り」等の事態は、結局ハローワークや自治体での雇用対策が迫られる結果となり、現にハローワークでは貸付制度などが緊急に実施されている。昨今のワーキングプア、ネットカフェ難民の問題、今の「派遣切り・雇い止め」、さらにそれにより労働者が宿舎を追い出され住む家が無いという事態は、派遣会社・民間紹介会社などの人材関連業種の勢力拡大によって発生したものである。求職者1人あたりの職員数は、英米など主要先進国のなかで日本がもっとも少なく、他国の職安職員より少ない人員で多数の業務を遂行していることがうかがわれる。
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■ネットワーク対応
・2004年度のハローワークのコンピュータシステムの一新により、求人票の情報も改善を見た。旧システムの求人票では、雇用形態の欄が『常用』、『パート』、『臨時』の三種類しかなく、『常用』と記載する求人であっても、正社員とは限らず、契約社員の場合も多々見受けられたため、多様化する雇用形態や雇用情勢に十分に対応出来なかった(事実、旧システムにおいては、雇用予定期間が4ヶ月以内はフルタイムの勤務、パートタイムの勤務に関わらず全て『臨時』と表記し、4ヶ月を超えるものでもフルタイム勤務の場合『常用』、パートタイム勤務の場合『パート』と表記していたため、雇用形態の識別が難しかった)。新システムによりその問題も解決された他、ハローワークのネットワーク端末の画面で新たに求人票が表示されるようになり、わざわざ旧システムのように、詳細を知るためにプリントアウトする必要が無くなり、環境にも優しくなっている。
・あまり一般的に周知がされていない事であるが、日本全国どこのハローワークにおいても、オンラインで他のハローワークで受理した求人・求職情報を閲覧する事が可能である(「総合的雇用情報システム」と言う)。例えば、沖縄のハローワークで、東京や北海道のハローワークで受理した求人・求職情報をオンラインで検索・閲覧するといった事も可能である(端的には、U・I・Jターンを想定した検索も可能。ただし、一般向けの端末機では、検索可能な地域がハローワークと周辺地域のハローワークで受理した内容に限定されている場合が多い。窓口の相談係員の扱う端末機では全国の情報の検索・印刷が可能)。ハローワークが受理した求人情報のうち、求人事業所が公開を承諾したものについては、インターネットで求人情報を検索する事も可能である(こちらは全国の情報が検索可能)。
・:ハローワークインターネットサービス http://www.hellowork.go.jp/
・高等学校新卒者を対象とした求人情報についても全国ネットワークが組まれており、日本全国の高校の進路指導部において日本全国の高校新卒者を対象とした求人情報を閲覧する事が可能である。
・:高卒就職情報WEB提供サービス https://job.koukou.gakusei.go.jp/
・雇用保険についても全国ネットワークが組まれており、日本全国どこのハローワークにおいても雇用保険加入記録・受給記録をオンラインで参照する事が可能である(「雇用保険トータルシステム」という。NTTデータがシステムの管理運営を請け負っている)。先述の「総合的雇用情報システム」と「雇用保険トータルシステム」はお互いに内部でリンクされており、職業紹介業務と雇用保険業務は一体のものとしての運用がなされている。
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■斡旋とその適合性について
求人者に対するサービスとして求人者が必要とする職業能力を持った人材を、求職者に対するサービスとして求職者が持っている職業能力を活かし得る事業所への就職を斡旋(「適格紹介」、「マッチング」)することが理想とされる。採用選考に対しては求人者には「採用の自由」が存在し、求職者には「職業選択の自由」が存在する。このような理念から、ハローワークとしては応募の機会を設定すれば足り、仮に、自己にとって「適格でない」求人に応募しようとする場合であっても、通常、職業紹介自体を拒否される事はない。国が行う職業紹介としての理念ゆえか、単にハローワーク職員の定員が削減され(ここ数年は毎年全国で100人単位で削減)ており業務運営の余裕が無いためなのかは不明であるが、先述の「適格紹介」や「マッチング」機能は高いとはいえず、「求人・求職の橋渡ししか行なっていない」と批判される一面もある(あるコンビニエンスストアのオーナーが「昼間は家庭的な雰囲気が必要だからパートの主婦、夜間は防犯上から男性店員が望ましいのに、ハローワークを通じた応募者はまるで逆」と嘆息した投書が新聞に掲載された事実がある)。
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■法律上の矛盾と最近の法的対応
ハローワークの存在意義は、日本国憲法に定める勤労の義務や権利(具体的に全国一律)の平等という要請を具体化したものである。そのため、ハローワークは法人や個人事業主等から求人を申し込まれ、提出を受けると、その仕事が法律に違反する内容やハローワークの求人票の書式に沿っていないという特別な事情が無い限り、受理しなければならないのである。しかし、法人事業所などの社会保険強制適用事業所が健康保険や厚生年金保険に加入していないという法律に違反している事業所であり、その求人の条件(時間等)が社会保険に加入する事が求められているのに加入していない場合等でも、受理をして、求人票左中央の加入保険の欄の『健康』『厚生』の文字を二重線抹消して公開している(「健康」「厚生」表記になる)という大きな矛盾も抱えている。平成17年度より、同じ厚生労働省所管の社会保険事務所への通告制度が始まり、加入が義務づけられている事業所が厚生年金保険への加入指導に従わない場合には、社会保険事務所と相談中などの記載とともに公開している。補足として、雇用(失業)保険はハローワークの管轄であるため、雇用保険未加入の事業所が求人をハローワークで出す場合、一つの求人につき一回目は受理はするが、2,3ヵ月後の求人の更新は雇用保険未加入の場合、更新出来ない。
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■ハローワーク
ハローワーク(こうきょうしょくぎょうあんていじょ)、略称「職安」(しょくあん)、愛称「ハローワーク」は、国(厚生労働省)によって設置された、職業安定法に基づく国民に安定した雇用機会を確保することを目的とした行政機関である。
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